FastAPI 開発環境構築
目次
Pythonの仮装環境構築
Pythonは、開発するものによってパッケージが異なりますし、Python自体のバージョンアップも頻繁に行われているので、開発する1つのプロジェクトまたはパッケージごとに、Pythonのバージョンとパッケージを管理することが望ましいです。
そのために、開発する1つのプロジェクトまたはパッケージごとPythonの仮装環境の構築を行います。仮想環境では、それぞれpythonのバージョンとインストールするパッケージを環境ごとに指定します。ここでは、Pythonの仮装環境を作るためにMinicondaを利用します。
仮想環境構築のやり方としては、pyenv
とvenv
を使った形式も有名です。どちらでも問題ありませんので、好きなものを使ってください。
Miniconda
Minicondaは、Anacondaの最小構成版です。Anacondaは、パッケージ管理や環境管理を簡単にするためのCondaに加えて、データサイエンスや機械学習向けのパッケージがプリインストールされており、Pythonの統合開発環境なども付随したプラットフォームです。
だたし、ここではCondaが使えれば十分ですので、Anacondaの最小構成版のMinicondaを利用します。
Minicondaの公式のインストール方法はこちらです。 コマンドでもインストールできます。インストール方法はこちらです。
Minicondaインストール後、この演習のために使う仮装環境を作っておきましょう。以下のコマンドで行います。{仮想環境名}
は自分で好きなように設定してください。
conda create -n {仮想環境名} python=3.12
Condaの基本的な使い方
- 仮装環境の作成
conda create -n {仮想環境名} python=X.XX.X
- 仮装環境の有効化・無効化
- 有効化
conda activate {仮想環境名}
- 無効化
conda deactivate
- 有効化
- 仮装環境の一覧表示
conda info -e
- 仮装環境の削除
conda remove -n {仮想環境名} --all
作成した仮想環境ごとにパッケージのインストールを行います。パッケージは、pythonに付属しているpipでも、condaでも可能です。
- パッケージのインストール
- pip
pip install {パッケージ名}
- conda
conda install {パッケージ名}
- pip
- パッケージのアップデート
- pip
pip install -U {パッケージ名}
- conda
conda update {パッケージ名}
- pip
- パッケージのアンインストール
- pip
pip uninstall {パッケージ名}
- conda
conda remove {パッケージ名}
- pip
poetry (推奨)
仮装環境ごとにpip
やconda
を用いてパッケージのインストールを行っても良いですが、複数人で開発する際、利用しているパッケージの共有が少々面倒です。
複数人で開発を行う場合、パッケージ管理ツールとして、poetry
を使うことを推奨します。
poetry
は、pip
と同じようにPythonのパッケージマネージャーですが、パッケージ管理ファイルpyproject.toml
を生成してくれるので、そのファイルがあれば、作成者以外の人もコマンド1つで、同じパッケージをインストールできます。
また、poetry
は、インストールするパッケージの依存関係も解決してくれるので、pip
よりも厳密にパッケージのバージョン管理ができます。
condaで作成した仮想環境の場合、poetry
は、pipでインストールできます。以下のコマンドでインストールしましょう。
pip install poetry
poetryの基本的な使い方
- プロジェクトの初期化
- 管理するプロジェクトのディレクトリで、以下のコマンドを実行します。パッケージ管理ファイル
pyproject.toml
が生成されます。poetry init
- 管理するプロジェクトのディレクトリで、以下のコマンドを実行します。パッケージ管理ファイル
- パッケージの追加
- 新しく必要になったパッケージは、以下のコマンドでインストールします。
poetry add {パッケージ名}
- 新しく必要になったパッケージは、以下のコマンドでインストールします。
- pyproject.tomlのパッケージのインストール
- pyproject.tomlに記述してあるパッケージを全てインストールします。
poetry install --no-root
- pyproject.tomlに記述してあるパッケージを全てインストールします。
- 環境でのコマンド実行
- poetryで作成した環境でのコマンド実行は、以下のように行います。
poetry run {コマンド}
- 実行例
poetry run python main.py
- poetryで作成した環境でのコマンド実行は、以下のように行います。
Visual Studio Code (エディタ)
以下のURLよりインストール もし、すでに使い慣れているPython用のエディタがあれば、そちらを使ってください。
https://code.visualstudio.com/
VSCodeの拡張機能
すでに類似の機能を持ったものを使っている場合などは、インストールする必要はありません。
- Python (必須)
- Pythonのコード編集が楽になる拡張機能
- URL:https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=ms-python.python
- 識別子:ms-python.python
- Black Formatter
- Blackを利用したPythonのフォーマッタ
- https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=ms-python.black-formatter
- 識別子:ms-python.black-formatter